歯がボロボロな場合の治療費はいくら？費用を抑える方法も解説

歯がボロボロになってしまった場合、治療費はどれくらいかかるのでしょうか。
何年も歯医者に行っておらず、「歯がボロボロになってしまい恥ずかしくて歯医者に行けない」という方や、「歯の治療は痛くて我慢できない」という方がいらっしゃいます。

本記事では、歯がボロボロになる原因とその治療方法・費用についてご紹介します。

歯がボロボロになる原因

歯がボロボロになる原因は、大きく分けて虫歯と歯周病が原因の場合が多いです。
まずは、虫歯と歯周病について解説していきます。

虫歯

虫歯は、口内の虫歯の原因菌（ミュータンス菌）が作り出した酸が歯のカルシウムを溶かし、やがて穴があいてしまう病気です。

進行具合により治療法はさまざまで、ブラッシングや薬剤の塗布のみで済む段階もあれば、虫歯に冒された部分を削り、神経の除去や抜歯までしなければならない段階もあります。
歯科医院でよく聞く「CO、C1、C2、C3、C4」は、虫歯がどのくらい進行しているかを表す言葉です。

「CO（シーオー）」は初期の虫歯、「C1」は歯の表面のエナメル質の虫歯、「C2」はエナメル質の下の象牙質の虫歯、「C3」は歯の神経（歯髄）まで侵された虫歯、「C4」は歯の神経が死んで歯冠がボロボロになった状態の虫歯です。

歯周病

歯周病は、細菌の感染により歯茎が赤く腫れたり、進行すると歯が抜け落ちたりする病気です。

痛みはほとんどないことが多く、気付かない間に病気が進行して、歯を支える土台が溶けてしまい抜歯が必要になります。

歯がボロボロになっている場合の治療費

次に、歯がボロボロになっている場合の一般的な治療方法とその費用について、一覧にまとめました。

治療内容	一般的な治療費　※一例
歯のクリーニング	・保険診療の場合（3割負担） 　初診　3,000～4,000円、2回目以降　1,500〜2,500円 ・自由診療の場合　5,000～30,000円（税込）
レントゲン	・保険診療の場合（3割負担）144～1,206円 ・自由診療の場合　550〜5,500円（税込）
根幹治療	・保険診療の場合（3割負担）3000〜4000円 ・自由診療の場合　77,000～110,000円（税込）
かぶせもの	・保険診療の場合（3割負担） 　硬質レジンジャケット冠　3,000～5,000円　※奥歯は適用外 　硬質レジン前装冠　5,000～8,000円　※奥歯は適用外 　 銀歯　5,000～15,000円 ・自由診療の場合　80,000～220,000円（税込）
抜歯	・保険診療の場合（3割負担）470～3,520円 ・自由診療の場合　約5,000～15,000円（税込）
ブリッジ	・保険診療の場合（3割負担）20,000〜30,000円 ・自由診療の場合　40,000〜130,000円（税込）
入れ歯	・保険診療の場合（3割負担）プラスチック義歯 　総入れ歯　約45,100円 　部分入れ歯　約33,000円 ・自由診療の場合 　総入れ歯　357,500～490,000円（税込） 　部分入れ歯　300,000～440,000円（税込）
インプラント	・自由診療（税込・総額） 　オステムインプラント（ジルコニアプラン）220,000円 　オステムインプラント（セラミックプラン）275,000円 　ハイオッセンインプラント（セラミックプラン）330,000円 　ストローマンインプラント（セラミックプラン）385,000円 　オールオン4（All-on-4）2,200,000～2,750,000円

歯のクリーニング

一般的に歯のクリーニングには、保険が適用される保険診療と、適用されない自由診療の2種類があります。
保険診療の歯のクリーニングは、歯周病の治療として行われるものです。
自由診療の場合は、利用する歯医者やクリーニングの内容によって料金が大きく異なります。

保険が適用される場合は決められた範囲内・回数で行われるのに対し、自由診療は歯周病の有無にかかわらず自由にクリーニングが受けられます。
また、クリーニングの内容によって、回数や時間も異なります。

レントゲン

歯のレントゲンは、虫歯治療や歯周病治療の場合は保険が適用されます。
一方、歯科矯正やインプラントなどの自由診療の場合、保険が適用されません。
また、虫歯治療の場合でも、セラミック治療など保険適用外の素材を用いて治療する場合は、保険適用外となり、自由診療としてレントゲンの料金がかかります。

根管治療

根幹治療とは、深い虫歯などで歯髄（しずい）と呼ばれる歯の中の神経が炎症や感染を起こしてしまった場合に、傷んだ神経を取り除いて清掃する治療です。
根幹治療もまた、保険診療と自由診療によって違いがあります。
保険診療では一度にかけられる治療時間が短く、複数回に分けて治療が行われます。
一方自由診療は、長い時間をかけて少ない回数で治療が行われるため、保険診療に比べて通院回数が少ない傾向にあります。
保険診療のように長期間かけて治療を行うと、根管内に細菌が増殖して、再治療になってしまう恐れがあります。

かぶせもの

虫歯が進行して歯を大きく削る必要がある場合、かぶせ物を使用します。
かぶせものは、歯全体を覆うことで強度や耐久性を高める効果があります。
歯のかぶせものには、多くの種類が存在しており、歯科医院によって料金も異なります。

抜歯

治療のために歯を抜くことを抜歯と言います。
虫歯や歯周病、親知らずにおける抜歯のほとんどは保険が適応されますが、歯科矯正などにより抜歯する場合は、基本的に自由診療となります。
対象となる歯や症例によって、治療費が異なります。

ブリッジ

ブリッジは、無くなった歯の両隣にある歯を土台として、橋をかけるようにして真ん中の歯を支える治療方法です。
ブリッジ治療が行えるのは、以下の条件が満たされている場合です。

• 欠損した歯の両隣に歯がある
• 4本以上連続して欠損していない
• 支えになる歯が健康で、しっかりと生えている

ブリッジは、かぶせものと同様に素材によって保険診療・自由診療があります。費用をなるべくおさえられる保険診療にすべきか、耐久性や見た目を重視して自由診療にすべきかは、歯科医師とよく話し合って決めましょう。

入れ歯

失った歯を補うための人工歯のことです。
入れ歯には大きく分けて「総入れ歯」と「部分入れ歯」の2種類があります。
入れ歯もまた、保険診療と自由診療で大幅に費用感が異なりますが、費用がかかる分より精度の高い入れ歯の治療が可能です。

インプラント

抜歯を行った所（歯根も残っていない所）に、人工の歯根を作って歯を再建します。
インプラントもまた、メーカーと被せ物の材質により料金が異なります。

関連記事：インプラント治療の費用相場は？本数の違いや費用を抑える方法も解説

歯がボロボロになるほど治療費は増える

歯がボロボロになる原因の虫歯や歯周病は進行性のため、そのままにしておくとどんどん悪くなっていきます。

放っておいて歯がボロボロになるほど、治療期間や費用も増えていきます。できるだけ早く歯医者に相談しましょう。

治療費を抑えてボロボロの歯を治す方法

ボロボロになった歯の治療費は決して安くありません。
少しでも治療費を抑えて歯を治す方法を紹介します。

医療費控除を利用する

1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費の一部を、確定申告により所得金額から引くことができる制度です。本人はもちろん生計を1つにする家族の医療費も含まれます。

医療費が全額戻ってくるわけではなく、医療費が税金計算のもととなる所得額から控除されることで、所得税・住民税が安くなります。

控除金額は、 「実際に支払った医療費の合計額－健康保険や医療保険などで補填される金額－10万円」です。総所得金額が200万円より少ない場合は、所得の5％です。

クレジットカードで支払う

インプラントや歯列矯正に力を入れている医院や、駅前の医院、若者向けの歯医者などはクレジットカードが使える歯医者が多く見られます。

自由診療の場合、1つの治療につき10万円を超えるものもあり、クレジットカードでの支払いが増えてきています。

デンタルローンで治療を受ける

デンタルローンとは、歯科治療専門のローンで、歯科クリニックと信販会社が提携しているローンや銀行が目的別に提供しているローンを指します。

ローンによっては、比較的安い金利で借りることも可能です。

無料低額診療事業・生活保護を利用する

無料低額診療事業とは、低所得世帯が経済的困難により医療を受ける機会を失わないための制度です。
歯医者によって取り扱いの有無が異なります。事業に参加している医療機関は、全国福祉医療施設協議会のホームページで確認できます。

低所得世帯やホームレス、要保護者、DV被害者などが対象になり、健康保険に加入していなくても利用できます。
ただし、申請手続きが必要なので、まずは事業に参加している歯医者に相談しましょう。

歯科医に相談しましょう

ボロボロになった歯の治療費は、保険適用内であっても軽度の虫歯と比べて高額になり、自由診療の場合は数百万円にもなります。
治療費が高いからといってそのままにしておいても虫歯は治りません。

横浜市の歯医者・秋元歯科クリニックでは、患者様のご要望をお伺いしたうえでお口の状態に合わせた治療法をご提案しています。
歯の悩みを抱えている方は、お気軽にご相談ください。

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