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インプラントの術後、抜糸までの期間や注意するべきポイントは?
インプラントは歯を失った場合に行う治療の一つで、人工的に作られた歯をあごの骨に埋め込む手術を指します。数ある歯科治療の中でも、特に注目されている方法となるため、興味を持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、インプラント治療の概要、術後の状態、抜糸までの期間について解説します。術後のケア、抜糸までに注意するべきポイントなど、治療を受ける前に知っておきたい情報についてもまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
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インプラント埋入後に歯茎を縫合する理由
インプラント治療では、チタン製の金属で作られた人工歯根を埋め込むための手術を行います。使用される金属は、人体に馴染みやすい素材が選ばれますが、あごの骨にしっかりと固定しなければなりません。
歯茎を切り開いてあごの骨が直接見える状態にすることで、インプラントを確実に取り付けられ、入れ歯やブリッジなどの治療法と比べて違和感が少ない状態に仕上がります。
治療の流れは、抜歯から約2週間後にインプラントの埋入手術を実施。インプラント埋入後は、細菌への感染リスクを軽減するために、歯茎を縫合します。人工歯根は時間が経つにつれて骨と結合していきますが、術後はインプラントの歯根部分の保護が必要です。歯茎で覆うように縫合することで、インプラント治療に関するリスクを減らし、清潔に保てると言われています。
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インプラント埋入後の縫合に使われる糸の種類
インプラント埋入後の縫合に使われる糸は、「ナイロン糸」「絹糸(シルク糸)」「吸収性糸」の3種類があり、手術の内容や来院できる回数などに応じて、最適なものが選ばれます。
それぞれのメリット、注意点、どんな場合に使われるのかを見ていきましょう。
ナイロン糸
ナイロン糸のメリットは汚れが付着しづらい点です。奥歯などの汚れが溜まりやすい場所の治療には、ナイロン糸が向いていると言われています。
汚れが付着しづらいため感染するリスクを軽減できるとされていますが、他の糸と比べると素材が硬いことから、不快感や異物感が生じやすいことが特徴です。
しかし、柔らかさのあるソフトナイロン製の糸を使用すれば、チクチクとした感触を減らせます。ソフトナイロン製の糸は緩みやすい特徴があるため、必要以上に触らないよう注意しましょう。
絹糸(シルク糸)
絹糸(シルク糸)のメリットは柔らかいことです。治療後の違和感が少なく、どの部分にも使いやすい素材となっています。また、緩みにくい性質があるため、傷口をしっかりと縫合することも可能です。
インプラント治療では、切開した部分をきれいに縫い合わせることにより、傷の治りを早くすることも期待できます。
しかし、絹糸(シルク糸)は汚れが付着しやすいことが注意点です。唾液も吸収しやすいため、糸の色が茶色く変色してしまうこともあります。長期間付けたままにしておくと感染症のリスクが高まるため、必ず指定された日に抜糸してください。
吸収性糸
吸収性糸のメリットは、抜糸のために通院する必要がない点です。グリコール酸など人体に影響のない素材で作られていて、縫合から3〜4週間ほどで自然に溶けて体内に吸収されます。
そのため、仕事や学校などで通院の時間が確保できない人、遠方の歯科医院で治療を受けたい人向けの素材と言えるでしょう。ただし、縫合の強度が他の素材より弱いため、治療内容によっては使用できないケースもあります。
「吸収性糸を使いたい」という希望は伝えつつ、具体的な治療法については担当医と相談しながら決めていきましょう。
抜糸までに注意するべきポイント
縫合に使われる糸は、長く装着していると汚れや細菌が発生しやすくなるため、1週間〜10日程度で抜糸します。抜糸するまでは、感染症のリスクが高い状態となるため、普段よりも口内ケアに気を配りましょう。傷口を刺激することで、治癒に時間がかかるだけでなく、インプラントを埋入した部分の状態が悪化してしまう場合もあるため注意が必要です。
ここでは、抜糸までに注意すべきポイントを3つ紹介します。
なるべく糸に触らない
抜糸するまでは、なるべく糸に触らないことを意識しましょう。口の中がチクチクすると、どうしても気になりますが、舌や指で触ると感染症のリスクが上がってしまいます。
また、糸の種類によっては、触ったことにより緩んだり外れたりする可能性もあるため、できる限り触らないように注意しましょう。歯ブラシやフロスを使用する際は、縫合したところにブラシ、持ち手、フロスが触れないように気をつけてください。抜糸するまでの期間は少しの刺激でも傷が開いてしまうため、普段より優しく丁寧にケアしましょう。
飲酒や喫煙を極力減らす
飲酒や喫煙は口内環境に悪影響をもたらす可能性があるため、極力減らしましょう。アルコールは血行を促進する効果があることから、傷が治っていないと出血のリスクが高くなります。同様に血行促進効果があるサウナや激しい運動も控えましょう。また、術後に痛み止めなどの薬を飲んでいる人は、飲酒は避けてください。
普段からタバコを吸う人も注意が必要です。喫煙でニコチンを摂取することにより、毛細血管が収縮して傷の治りが遅くなる可能性があります。縫合糸の汚れにもつながるため、抜糸までは禁煙をするか、普段よりも本数を減らせるよう意識しましょう。
辛いものや硬いものを食べない
辛いもの(刺激物)や硬いものを食べると、思わぬトラブルに発展することがあるため注意しましょう。
治療では歯茎を切り開きインプラントを埋め込んでいるため、非常に敏感な状態です。そのため、辛いものや硬いものは治療した部分を傷めるだけでなく、細菌が入り込む原因にもなりかねません。抜糸まではできる限り辛いものや硬いものを避け、刺激がなく柔らかい食べ物を中心に選びましょう。
普段は気にせず食べられているものでも、傷口に刺激を与えてしまうこともあります。ハード系のパン、スパイスの効いた料理などにも気を付けましょう。また、熱い食べ物も傷口を刺激する可能性があるため、できるだけ避けた方が良いでしょう。
抜糸するタイミング
抜糸は切り開いた傷口が治癒したタイミングで行います。一般的には、縫合から1週間〜10日後に行うことが多く、遅くとも2週間後には完了しておくと安心です。
傷口が完全に塞がっているか心配だからといって、抜糸せずに長期間放っておくと、縫合糸が劣化して感染症のリスクが高くなります。2週間を超えてしまう場合や、自然に溶けるまでに3〜4週間ほどかかる吸収性糸を使っている場合は、専用の消毒液などを用いて口内環境を清潔に保つことが大切です。
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抜糸前に糸が切れそうになったら
どれだけ注意して過ごしていても、糸が取れてしまいそうになったり、大きく緩んでしまったりすることはあります。抜糸前に糸が切れそうになったら、「あと数日だし、これぐらいなら大丈夫だろう」と自己判断はせず、早めに歯科医院で診てもらいましょう。
抜糸前でも、ある程度傷口が治癒していればそのまま経過を見守り、傷口がまだ不安定な状態であれば再び縫合の処置を行います。自分自身で糸を取ろうと無理をしてしまうと、傷口が開いてしまったり、感染症を引き起こしてしまったりする可能性があるため注意しましょう。
傷口が悪化するとインプラント治療が長引いてしまうため、気になることがあれば、担当医に相談するのがおすすめです。
抜糸後のケアや意識したいこと
インプラント治療では、抜糸後のケアも重要です。個人差はありますが、インプラントの歯根部分があごの骨と結合するには、おおよそ3ヶ月〜半年ほどかかると言われています。
治療期間も歯科医院によって異なるものの、最短3ヶ月、治療回数5回程度で終わる場合もあります。インプラントを長く快適に使うためには、抜糸後の食べ物や歯ブラシの仕方を意識することがポイントです。
ここでは、具体的なケアの方法について紹介します。
硬い食べ物はなるべく避ける
抜糸してからも、インプラントが完全に定着するまでは、硬い食べ物は避けた方が良いでしょう。治療部分に強い力が加わると、あごの骨と完全に結合するのに時間がかかってしまう可能性もあります。
硬いものを食べる際には、治療している部分を避けて噛む、小さく刻んで食べるなど、少し工夫するだけでインプラントがしっかりと定着しやすくなります。仮歯を装着している期間は、ガムや餅など粘度の高いものを避けるなど、食事には特に注意が必要です。
専用の歯ブラシで丁寧に歯磨きする
抜糸後も専用の歯ブラシで丁寧にブラッシングを続けることが、インプラントを長く快適に使い続けるためのポイントです。インプラントの治療法によって手入れの仕方も異なりますが、どのような場合でも汚れが溜まらないようにこまめに歯磨きすることが重要です。口内を清潔な状態に保つことは、「インプラント周囲炎」を予防することにもつながります。
インプラント周囲炎とは、埋入したインプラント周辺が炎症を起こしてしまう状態です。人工歯であるインプラントは虫歯にならないメリットがありますが、歯茎はこれまでと同様に炎症を引き起こします。歯周病菌があごの骨まで届きやすい状態でもあるため、抜糸後も丁寧な歯磨きは欠かせません。
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まとめ
インプラントは自分の歯のように食事や会話ができるので、魅力に感じることも多い歯科治療です。さまざまなメリットがあるインプラント治療ですが、術後の経過に不安を感じる人も少なくありません。
確かに抜糸をするまでは、飲酒、喫煙、刺激物を控える必要があります。また、インプラントが完全に定着するまでは、普段より食事に気を付けて、歯磨きも丁寧に行うことが大切です。
納得のいくインプラント治療を行うには、自分にあった方法を見つけることが大切です。
「あきもと歯科」では、ストローマンインプラント、ハイオッセンインプラント、オステムインプラントをはじめ、予算や治療期間などを考慮しながら治療法を探していくことが可能です。
また、「本当にインプラントが最適な治療法なのか」と迷ったときのセカンドオピニオンとして利用するのもおすすめです。専用の機材を使ってしっかりと検査をすることで、自分の歯を保険治療で残せる可能性も含めて相談してみてはいかがでしょうか。
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