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インプラントの骨造成治療とは?種類と費用相場

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インプラントの骨造成治療とは?種類と費用相場

インプラント治療を行う場合、十分な量の顎の骨の必要です。不足している場合、骨造成治療を行わなければなりません。

骨造成治療がどういったものなのかよくわからない、骨造成費用が心配、といった方もいるのではないでしょうか。

そこで、骨造成治療について知りたい方のため、治療の内容や種類、かかる費用などについて解説します。この記事を読むことで骨造成治療を受ける際におさえておきたいポイントがわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

インプラントの骨造成治療とは

骨造成治療とは、骨を増やすための治療のことをいいます。インプラント治療では、顎の骨にインプラント体と呼ばれる人工歯根を埋入しなければなりません。歯周病など、何らかの原因で顎の骨が不足している場合、インプラント体を埋入できないので、骨の量を増やすための治療が必要です。

仮に、顎の骨が不足している状態で無理に埋入してしまった場合、十分に固定できない可能性があります。さらに、歯肉から露出したり、骨を突き抜けたりしてしまうこともあります。
骨造成治療を行って骨の高さ・厚みを確保することによって、より安全に治療が可能です。

ただ、インプラント治療のほかに骨造成治療を行うことになるので、治療期間が長くなり、費用も高額になるのがデメリットといえます。
また、すべての方が骨造成治療を行えるわけではありません。全身疾患があって状態が悪い方や、喫煙などの習慣がある方の中には、骨造成治療が適さない方もいます。

治療を受けるにあたり、骨造成治療が必要かについては事前に行う検査で判断可能です。

骨造成治療の種類

骨造成治療には、3つの種類があります。どれが選択されるのかについては、個人の口腔内の状況によって変わる形です。それぞれどのような治療法かについて解説します。

ソケットリフト法

部分的に骨が不足しているような場合に選択される方法です。主に上の顎の奥歯の骨が不足している場合に選択されます。
目安として、骨の厚みが5mm以上確保できる場合はソケットリフトが選択できるケースが多いです。

インプラントを埋入する場所に開けた穴に骨補填材などを填入して行います。
多くのケースでは、この際にインプラント体も埋入することが可能です。そのため、治療にかかる期間を短くできます。

サイナスリフト法

ソケットリフト法では対応できないほど骨が不足している場合に取られる方法です。目安として、骨の厚みが5mm未満の場合はサイナスリフトを検討する形となります。
こちらも主に上顎の奥歯の骨が不足している場合に選択されます。

歯肉をめくり、シュナイダー膜という粘膜を持ち上げたうえで人工骨を移植する方法です。
インプラントを同時に埋入することは基本的にありません。半年ほど待って十分骨が再生されたことを確認したうえでインプラント体を埋入する形になります。
大がかりな治療法といえるため、身体への負担も大きくなります。

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GBR法

GBRとは「Guided Bone Regeneration」の頭文字を取ったものであり、日本語では「骨誘導再生法」と呼ばれます。
GBR法は、骨の幅や厚みが不足している部分に幅広く選択できる方法です。

骨を増やしたい部分に人工骨または移植用の骨といったものを埋入します。そのうえで「メンブレン」と呼ばれる人工膜で覆う治療法です。同時にインプラント体を埋め込むこともあります。

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骨造成治療にかかる費用

骨造成費用はどの程度かかるのかについて確認しておきましょう。それぞれの費用相場は以下のとおりです。

ソケットリフト法 3万円~10万円程度
サイナスリフト法 15万円~30万円程度
GBR法 3万円~15万円程度

骨造成費用は選択するクリニックや、それぞれの口腔内の状態によって大きく異なります。直接治療を受けるクリニックでご確認ください。

骨造成治療が高額な理由

骨造成治療が高額なのは、骨造成治療には保険が適用されないことが大きな理由です。
治療を行うにあたり、検査などを含め、全額自己負担となります。

また、骨造成治療では骨補填剤や人工骨といったものを使用することになるのですが、これらは原価が高いです。さらに、どのクリニックでも骨造成治療ができるわけではありません。

このように、さまざまな理由によって骨造成治療は高額になってしまいます。
ここまで骨造成治療にかかる費用について紹介しましたが、これらはインプラント治療の費用に加え別途発生する点に注意が必要です。骨造成治療を行ったあとは傷口の確認や消毒も行わなければならないため、この時にも費用がかかることがあります。

これらの理由があることから、相場と比較してあまりにも費用が安いクリニックはやめておいたほうが良いです。何らかの理由が隠れていると予想できます。

なお、保険は適用されませんが、医療費控除の対象にはなります。医療費控除は忘れず申請したほうが良いでしょう。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、所得控除が受けられる制度のことです。年間で支払った医療費の合計が10万円、または総所得金額の5%を超えた場合に対象となります。自動的に適用されるものではなく申請が必要なので、注意しましょう。

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骨が足りなくても骨造成治療をすれば治療可能

いかがだったでしょうか。インプラント治療における骨造成治療とは何かについて紹介しました。治療の方法やどの程度の費用がかかるのかなどについてご理解いただけたかと思います。
顎の骨が不足していても骨造成治療で対応することができる場合は、問題なく治療が可能です。

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