Column
「歯がボロボロで歯医者に行けない」方へ|放置リスクと治療の全選択肢を解説
「こんなボロボロの歯、人に見せるのが恥ずかしい…」
「きっとすごく痛い治療をされるに違いない…」
「もし、とんでもない金額を請求されたらどうしよう…」
そんな不安や悩みでがんじがらめになって、歯医者さんに行きたくても行けない。鏡を見るたびにため息をつき、人前で思いきり笑うことさえ、いつの間にか忘れてしまった。そんな風に、たった一人で心を痛めていませんか。
そのお気持ち、決してあなただけが特別なのではありません。実は多くの方が、あなたと同じように、様々な理由で歯科医院から足が遠のいてしまっているのです。
この記事は、そんなあなたのための記事です。なぜ歯医者さんに行けないのか、その心のブレーキを一つひとつ見つめ直し、このままにしておくことの本当のリスク、そして、どんな状態からでも必ず道はあるという治療の全体像をお伝えします。
この記事が、あなたの心を少しでも軽くし、凍りついた足をそっと前に進めるための、温かい追い風になることを願っています。
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目次
なぜ歯医者に行けないのか?多くの人が抱える4つの心理的理由
まずは、あなたの心を縛りつけている「見えない鎖」の正体を、一緒に、ゆっくりと見つめてみませんか。多くの場合、その理由は4つの感情に分けられます。
- 恥ずかしさと、自分を責める気持ち:
「こんなになるまで放っておいたなんて、呆れられるんじゃないか、怒られるんじゃないか…」。ボロボロの歯を見せること自体が、何だか自分のダメな部分をさらけ出すようで、たまらなく恥ずかしい。 - 「痛み」へのどうしようもない恐怖:
子どもの頃の治療がトラウマになっていたり、「こんなにひどいんだから、治療も壮絶に痛いはずだ」と思い込んでしまったり。考えるだけで、心臓がキュッと縮こまるような強い恐怖心(歯科恐怖症)。 - お金に対する、底なしの不安:
「一体いくらかかるんだろう?」と、まったく見当もつかないことへの不安。「きっと、とても払えないような高額な治療を勧められるに違いない」という、経済的な心配。 - 歯医者さんへの不信感と、日々の忙しさ:
「何をされるか分からない」という漠然とした怖さや、「どうせまた通わされるんだろう」という不信感。そして、単純に「仕事が忙しくて、どうしても時間が作れない」という、どうにもならない現実。
これらの感情は、一人で抱え込んでいると、心の中で雪だるまのようにどんどん大きく膨らんでしまうもの。でも、大丈夫。一つひとつにちゃんと、その鎖をほどく方法があるんですよ。
見過ごせない「歯がボロボロ」の状態を放置する4つの医学的リスク
あなたが歯医者さんから足を遠ざけている間にも、お口の中では、静かに、でも着実に、問題が深刻化していきます。少しだけ、耳の痛い話かもしれません。でも、未来のあなた自身のために、知っておいてほしい大切なことです。
- リスク1:助けられたはずの歯まで、失ってしまうかも…
たった一本の悪い歯が、隣の健康な歯を巻き込み、噛み合う相手の歯をダメにし、まるでドミノ倒しのように、お口全体が崩壊していくことがあります。今ならまだ助けられる歯まで、将来抜かざるを得なくなる。それが、放置することの一番の悲劇です。 - リスク2:お顔の印象まで変えてしまう、あごの骨痩せ
歯を失った場所のあごの骨は、噛む刺激がなくなることで、静かに痩せ細っていきます。すると、頬がこけたり、シワが深くなったり、お顔の印象まで老けて見えてしまうことも。そして、将来インプラントを入れたいと思っても、骨を増やす大がかりな手術から始めなければならなくなります。 - リスク3:お口のバイ菌が、全身の病気を引き起こす
特に歯周病菌は、歯ぐきの血管から体の中に侵入し、血液の流れに乗って全身を旅することが分かっています。そして、心臓病や脳梗塞、糖尿病といった、命に関わる病気のリスクを高めてしまうのです。お口は、命の入り口。その言葉は、決して大げさではありません。 - リスク4:先延ばしにするほど、心とお財布の負担が大きくなる
「もう少し早く来てくれていれば…」。これは、歯医者さんが一番言いたくない言葉です。ほんの小さな穴だったはずが、気づけば大きな工事が必要になってしまう。先延ばしにすればするほど、治療にかかる時間も、費用も、そしてあなたの心の負担も、雪だるま式に膨らんでいってしまうのです。
【希望はあります】歯がボロボロの状態から選択できる治療法の全体像
「もう、私の歯は手遅れだ…」どうか、そんな風に諦めないでください。どんなに暗く長いトンネルにも、必ず出口はあります。現在の歯科医療には、お口全体をもう一度、健康で美しく再設計していく、いわば「人生を変える治療(フルマウスリコンストラクション)」という道筋が、ちゃんと用意されているのです。
STEP1:まずは、あなたの『現在地』を正確に知ることから
いきなり歯を削ったりはしません。レントゲンやCTを撮ったり、歯周病の検査をしたり。まずはあなたのお口の中が今どうなっているのか、その全体像を精密に把握するための、丁寧な検査からすべては始まります。
STEP2:助けられる歯を、一人ひとり救出する
次に、まだ助けられる見込みのある歯を、一本いっぽん丁寧に治療していきます。虫歯を取り除き、神経を守り、歯を支える土台である歯ぐきや骨を、もう一度健康な状態へと立て直していく、とても大切なステップです。
STEP3:失った仲間の場所に、新しいヒーローを迎える
お口の中の環境が整ったら、いよいよ失ってしまった歯の場所に、新しい仲間を迎えます。あなたの希望やライフスタイルに合わせて、インプラント、ブリッジ、入れ歯など、最適のヒーローを選んでいきます。たくさんの歯を一度に回復する、オールオン4という選択肢もありますよ。
STEP4:最高の笑顔でゴール!そして、その笑顔を守り続ける旅へ
最後に、全体の噛み合わせをミリ単位で調整し、セラミックなどの美しい歯を被せて、見た目も機能も最高の状態に仕上げます。そして、治療が終わったその日が、新しいスタート。その輝く笑顔を一生守っていくための、定期的なメンテナンスという新しい旅が始まります。
後悔しない歯科医院選びで確認すべき4つの客観的ポイント
この長い治療の旅を乗り越えるには、心から信頼できるパートナー、つまり歯科医院選びが何よりも重要です。「優しそうだから」というフィーリングも大切ですが、未来の自分のために、こんな「お守り」のようなチェックポイントを持っておくと、きっと安心ですよ。
- ポイント1:安全な治療のための「最新の器具」を持っているか
お口の中を立体的に見られる「歯科用CT」や、精密な治療に欠かせない「マイクロスコープ」。これらは、質の高い治療というゴールにたどり着くために必要なものです。 - ポイント2:いくつかのルートを、公平に教えてくれるか
「この道しかない」と一つの治療法を押し付けるのではなく、「こんな道もありますよ」「こちらの道は、こういうメリットとデメリットがあります」と、考えられる複数の選択肢を、あなたの隣に座って一緒に考えてくれる姿勢があるか、見てみてください。 - ポイント3:治療にかかる費用を、治療前に正直に話してくれるか
治療が始まる前に、「この治療には、全部でこれくらいのお金がかかります」と、内訳が書かれた詳細な見積もりをきちんと提示してくれること。それは、信頼関係を築くための、最低限のマナーです。 - ポイント4:あなたの「怖い」という気持ちに、真剣に向き合ってくれるか
痛みが怖い、というあなたの気持ちを「大げさだ」と笑わず、リラックスできる笑気麻酔や、眠っている間に治療が終わる静脈内鎮静法など、「怖い」という気持ちに寄り添う選択肢を用意してくれているかは、とても大切なポイントです。
回復への第一歩は、現状を知るための「相談」から
ここまで、記事を読んでいただいて、本当にありがとうございます。
たくさんの治療法があることを知って、暗闇の中に、ほんの少しの光が見えてきたかもしれません。でも、一番大切で、そして一番勇気がいるのが、最初の一歩を踏み出すことですよね。
どうか、難しく考えないでください。歯医者さんに行って、「治療してください」なんて、言わなくていいんです。
「相談に来ました」「話を聞いてください」
回復への第一歩は、「治療」という高いハードルではありません。ただ「相談する」という、とても小さな、でもとても偉大な一歩から始まります。
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