トップ画像

Column

歯が抜ける原因の多くは虫歯か歯周病! しかし病気の可能性も...

公開日:

歯が抜ける原因の多くは虫歯か歯周病! しかし病気の可能性も..

歯磨きをしているときや食事をしているときなどに、ポロっと歯が抜けてしまったことはありませんか? 子どものときに乳歯が抜けるのは自然なことですが、成人後に永久歯が抜けてしまうと、何かの病気ではないかと不安になるでしょう。

実は歯が抜ける原因の多くは、虫歯か歯周病です。これらの症状は痛みを伴わない場合が多いため、気づかないうちに進行していることがほとんどです。放置すると、抜けた歯の周りの歯にも影響が及び、さらなる歯の損失につながる可能性があります。

そこで本記事では、歯が抜ける原因や関連する病気、放置した場合のリスクなどについて詳しく解説します。

歯が抜ける原因の多くは虫歯と歯周病

歯が抜ける主な原因は、虫歯か歯周病です。どちらも初期段階では痛みを伴わないことが多いため、定期的な歯科検診を受けていないと、症状が進行し、気づいたときには手遅れになっていることがあります。

以下では、歯を失う二大原因である虫歯と歯周病、そして低ホスファターゼ症という病気についてそれぞれ解説します。

虫歯で歯が抜ける理由

虫歯は、私たちが食事をした際に歯に付着した糖分を、口内に住むミュータンス菌が餌にして酸を作り出すことで発生します。この酸によって歯が溶かされ、溶けた部分に穴ができたり、歯の神経に炎症が起きたりするのです。

虫歯は初期段階では自覚症状がほとんどなく、定期的に歯科検診を受けていないと、気づかないうちに歯がグラグラになり、最終的には抜けてしまう恐れがあります。

歯周病で歯が抜ける理由

歯周病は、歯を支える重要な組織である歯茎や歯槽骨が、プラークという細菌の塊によって徐々に破壊されていく病気です。

歯周病が進行する過程では、まず虫歯の原因菌であるミュータンス菌が歯の表面を溶かすことで、プラークの増殖に適した環境が生み出されます。そして増え続けるプラークの細菌から発生する有害物質の影響により、歯茎に炎症が起きたり、歯槽骨が溶けたりし始めるのです。

このように歯周病が進行すると、歯茎や歯槽骨が次第にダメージを受け、歯を支えるという本来の機能を果たせなくなります。その結果、歯がグラグラと動揺し、最終的には抜け落ちてしまいます。

歯周病は成人の約8割が罹患しているといわれており、決して珍しい病気ではありません(※1)。厚生労働省の令和4年歯科疾患実態調査結果の概要によると、歯肉出血のある人の年齢のうち、40~49歳が51.7%と最も高くなっています(※2)。

※参考:日本臨床歯周病学会.「歯周病について」.
https://www.jacp.net/perio/about/ ,(参照2024-07-17).

※参考:厚生労働省.「令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要」.“3.歯肉の状況”.P22
https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/001112405.pdf ,(2023-06-29).

まれに当てはまっている可能性も! 低ホスファターゼ症

歯が抜ける原因として、虫歯や歯周病以外にも、まれに低ホスファターゼ症という病気が関係している可能性があります。これは、アルカリホスファターゼという酵素の異常により、骨が弱くなる病気です。

症状は人によって異なり、無症状の軽症から、けいれんを伴う重症までさまざまです。また発症年齢も子どものときから成人後までさまざまで、発症時に歯が抜けることがあります。

もし虫歯や歯周病ではない原因で歯が抜けたようであれば、低ホスファターゼ症の可能性も視野に入れて、医療機関を受診することをおすすめします。

歯が抜けた状態を放置するとどうなる?

歯が抜けた状態を放置すると、抜けた歯の隣の歯のかみ合わせが弱くなり、グラグラして抜ける悪循環に陥る可能性があります。また虫歯や歯周病が原因で歯が抜けた場合、症状がさらに進行して他の歯にも被害が及ぶ危険性が高いです。

さらに歯が抜けたままの状態が長く続くと、抜けた部分の骨が徐々に縮んでいきます。これにより、将来的に入れ歯やインプラントによる治療が難しくなる可能性もあります。

そのため歯が抜けたら決して放置せず、早めに歯医者を受診することが大切です。抜けた歯の部分には、ブリッジや部分入れ歯、インプラントなどの治療法があります。自分に合った治療法を歯科医師と相談し、できるだけ早く治療を開始しましょう。

抜ける可能性が高い歯の特徴

抜けやすい歯には、ある程度の特徴があります。以下のような歯は、抜ける可能性が高いため注意しましょう。

未治療の虫歯

ミュータンス菌により溶かされて穴ができた歯は、歯茎との間に徐々に隙間ができてグラグラしてきます。

被せ物が施されている歯

クラウンと呼ばれる銀歯やレジンなどの被せ物と歯の間に隙間ができると、そこに細菌が入り込んで虫歯が進行することがあります。

深い歯周ポケットができている歯

歯周病が進行すると、歯と歯茎の間に深い溝(歯周ポケット)ができ、歯を支える力が弱まります。

部分入れ歯を支える歯

部分入れ歯を装着する際、隣の歯に力が掛かるため、支える歯が次第に弱くなることがあります。

歯が抜けたら早急に歯医者へ

歯が抜ける原因の多くは、虫歯や歯周病ですが、まれに全身疾患の一つである低ホスファターゼ症が関係している場合もあります。虫歯と歯周病はどちらも初期段階では痛みを伴わないことが多いため、気づかないうちに進行し、歯が抜けてしまうことがあります。

一方で低ホスファターゼ症は、アルカリホスファターゼという酵素の働きが低下することで、骨や歯が弱くなる遺伝性の疾患です。この病気が原因で歯が抜ける場合もあるため、虫歯や歯周病だけでなく、全身疾患の可能性も視野に入れることが大切です。

神奈川県横浜市のあきもと歯科は、土日も診療を受け付けております。平日は忙しくて通えない方でもお越しいただけるため、歯に異常を感じたら決して放置せず、お気軽にお問い合わせください。

横浜のインプラント治療なら「あきもと歯科」

コラム一覧に戻る

インプラントについてのご相談はこちら