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インプラントって一本だけでも良いの? 部分入れ歯やブリッジと比較した場合のメリット・デメリットも解説

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インプラントって一本だけでも良いの? 部分入れ歯やブリッジと比較した場合のメリット・デメリットも解説

歯周病が進行すると、歯が抜けてしまったり、治療で抜歯せざるを得ない状況になったりすることがあります。歯が抜けてしまうと、歯並びが悪くなるなど、さまざまな口腔トラブルを引き起こす可能性があるので、「一本だけなら大丈夫」と油断せず、適切な治療を受けるようにしましょう。

本記事では歯周病で歯が抜けたらどうすれば良いのか、その対処法を説明するとともに、歯周病で歯が抜けた場合のリスクも合わせて説明します。

歯周病で歯が抜けたときの治療法

歯周病で歯が抜けたら、入れ歯、ブリッジ、インプラントのいずれかの方法で抜けた部分を補うことになります。入れ歯はクラスプという金属製のフックを付けた部分入れ歯を使用するのが基本です。着脱式なのでいつでも取り外してケアできるところが特徴ですが、そのぶん他の方法に比べて安定性が低いところが難点といえます。

一方のブリッジは、抜けた歯の両側の歯を支えに、複数の人工歯を連結した装置を付ける治療法です。支えがあるぶん、入れ歯よりも安定性が高く、自然な見た目に仕上がる利点があります。

ブリッジよりも審美性や安定性にこだわる場合は、インプラントを選択するのがおすすめです。顎の骨に人工歯根を埋め込んで固定する治療法なので、安定性が高く、かつ見た目も美しいところが利点です。また噛む力が顎の骨に伝わるので、顎の骨が痩せにくいというメリットもあります。

ただし一部例外を除き、公的保険が適用されない自由診療となるため、他の方法に比べて費用が割高になります(※)。どの方法を選択するかは、医師の診断の下、患者さんの希望に合わせるのが基本です。

※参考:一般社団法人 日本歯科インプラント器材協議会.「費用について」.
https://www.j-implant.jp/implant/fee.html ,(参照2024-06-14).

歯周病治療は必須

入れ歯・ブリッジ・インプラントのうち、どの方法を選択したとしても、歯周病の治療は必須となります。なぜなら歯が抜けるほどの歯周病を経験している人は、口腔内に歯周病菌が多く存在している可能性が高いからです。他の部分で歯周病が進行している場合、十分な治療を行えない可能性があるため、しっかりと歯周病の治療を受けるようにしましょう。

歯周病初期の段階であれば、定期検診と歯周病検査、歯のクリーニングのみで対処できます。中度まで進行している場合は、歯肉を切開して歯根の汚れを除去する施術や、破壊された歯周組織の再生を促す薬剤の投与など、より専門的な治療が必要になることがあります。

治療方法はクリニックによって異なるので、医師と相談し、ご自分に適した方法を選びましょう。

歯周病で歯が抜けたらどうなる? 5つのリスクを解説

歯周病で歯が抜けると、歯垢や歯石がたまる場所がなくなるため、歯茎の腫れや炎症といった症状は解消されます。また歯周病が進行した場合は抜歯治療が行われることもありますが、抜けた歯や抜いた歯をそのまま放置していると、以下のようなリスクがあるので注意が必要です。

見た目が悪くなる

人の永久歯は親知らず4本を含めると、上下合わせて計32本しかありません(※)。 そのため1本でも抜けてしまうと、かなり違和感のある見た目になってしまいます。特に前歯など、笑ったときに見える歯が抜けてしまうと、審美性が著しく低下してしまい、見た目にコンプレックスを持ってしまう方もいるでしょう。

また抜けた歯の両側にある歯が隙間を埋めるように移動すると、歯並びも悪くなってしまい、より見た目が悪くなる可能性があります。

※参考:東京都保健医療局.「あなたの歯の数」.
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/iryo_hoken/shikahoken/pamphlet/anatanohanokazu.html ,(参照2024-06-14).

噛み合わせが悪くなる

抜けた歯の両側にある歯の位置が徐々にずれてくると、歯並びだけでなく噛み合わせも悪くなってきます。噛み合わせが悪くなると、食べ物をよく噛めず、唾液の分泌量が減り、虫歯や歯周病のリスクが高くなるといわれています。

また食べ物をよく噛まずに飲み込むと、胃腸に負担が掛かる他、咀嚼するための筋肉のバランスが崩れて、肩こりや頭痛などを引き起こす要因にもなりかねません。

顎関節症のリスクが高くなる

顎関節症とは、顎の関節を構成する骨や筋肉などに異常が発生し、さまざまな症状が出る状態のことです(※)。例えば口を開けたときに痛みを感じたり、口が開けにくくなったり、顎で音がしたりする症状が出始めます。

顎関節症の原因は複数ありますが、特に多いのは噛み合わせの異常なので、歯周病で歯が抜けると、顎関節症になるリスクが高まる可能性があります。

※参考:厚生労働省.「顎関節症(がくかんせつしょう)」.
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/teeth/yh-004.html ,(参照2024-06-14).

虫歯・歯周病のリスクが高くなる

歯周病で歯が抜けたことがきっかけで歯並びが悪くなると、歯と歯の間に大きな凹凸や隙間が生じやすくなり、食べかすが詰まる原因となります。すると歯垢や歯石がたまり、虫歯や歯周病のリスクが高くなる恐れがあります。

顎の骨が痩せる

顎の骨は、噛む力が加わることによって高さや幅を維持しています。一方、歯が抜けた部分の顎には噛む力が加わらないため退化し、骨が次第に痩せて細くなっていきます。

インプラント治療では、インプラントを埋め込めるだけの骨の厚みと高さが必要です。そのため顎の骨が薄くなると、治療方法の選択肢が少なくなってしまう可能性があります。

歯周病で歯が抜 けたら、早めに適切な治療を受けよう

歯周病で歯が抜けると、見た目が悪くなるだけでなく、噛み合わせが悪くなったり、虫歯や歯周病、顎関節症のリスクが高くなったりと、さまざまな問題が生じやすくなります。歯は一本抜けただけでも、その他の歯や顎などに大きな影響を及ぼすので、なるべく早めに適切な治療を受けるようにしましょう。

あきもと歯科では、大学病院で培った技術を生かし、保険診療からインプラントまで、専門的な治療を提供しています。治療には拡大鏡やマイクロスコープを使用しており、虫歯治療や歯の神経の治療、歯根破折などさまざまなケースで、より精密な治療が可能です。

治療方法は患者さんのご要望をしっかりヒアリングした上で提案するので、歯周病の治療にお悩みの方は、あきもと歯科にご相談ください。

横浜のインプラント治療なら「あきもと歯科」

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