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部分入れ歯、奥歯1本の費用は?保険適用5千円~自費30万円まで徹底解説

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部分入れ歯、奥歯1本の費用は?保険適用5千円~自費30万円まで徹底解説

「部分入れ歯の費用は?」「保険適用の入れ歯でいいの?」と疑問に思われる方も多いでしょう。

特に患者様から、費用面での不安についてご相談をいただくことがよくあります。

この記事では、部分入れ歯の奥歯1本にかかる費用について、保険診療と自費診療の違い、それぞれのメリット・デメリット、そして治療の選択肢まで、歯科医師の視点から詳しく解説します。

部分入れ歯の奥歯1本の費用相場

部分入れ歯の費用は、保険適用か自費診療かによって大きく異なります。

保険適用の部分入れ歯の費用

保険診療で部分入れ歯を作製する場合、自己負担額は負担割合によって変動します。

自己負担割合 費用目安 対象者
1割負担 約1,200円~2,500円 75歳以上の方など
3割負担 約5,000円~14,000円 30代、40代、50代など一般的な方

保険適用の部分入れ歯は、奥歯1本の場合でも約5,000円から10,000円程度で作製できることが多く、経済的な負担が軽いのが特徴です。保険の入れ歯で十分と考える患者様も多くいらっしゃいます。

ただし、保険診療では使用できる素材や設計に制限があるため、審美性や装着感については自費診療のものと比較すると劣る部分があります。

自費診療の部分入れ歯の費用

自費診療の場合、素材や設計の自由度が高く、より快適で審美性の高い部分入れ歯を作製できます。

入れ歯の種類 費用相場 特徴
ノンクラスプデンチャー 10万円~15万円 金属のバネがなく目立たない
金属床デンチャー 15万円~30万円 薄くて違和感が少ない
マグネットデンチャー 15万円~25万円 磁石の力で安定性が高い

自費診療では奥歯1本の部分入れ歯でも約10万円から30万円程度かかりますが、審美性や機能性、快適性に優れた入れ歯を選択できます。

奥歯1本を失ったまま放置するリスク

奥歯は人から見えにくい部分のため、「1本くらいなくても大丈夫」と放置してしまう方もいらっしゃいますが、実は様々な問題が生じる可能性があります。

噛み合わせのバランスが崩れる

奥歯を1本失うと、人間の咀嚼力は3~4割低下すると言われています。食べ物を十分に噛めないまま飲み込むことで、消化器官に大きな負担がかかります。また、失った歯の周囲の歯が空いたスペースに向かって傾いたり移動したりすることで、歯並び全体のバランスが崩れていきます。

対合する歯が伸びてくる

失った歯と噛み合っていた反対側の歯が、空いたスペースに向かって伸びてきます。これにより、将来的に治療が必要になったときに、より複雑で費用のかかる処置が必要になる可能性があります。

周囲の歯に負担がかかる

奥歯がない状態で噛み続けると、残っている歯に過剰な負荷がかかります。これにより健康な歯を失うリスクが高まり、さらなる治療が必要になることもあります。

保険適用の部分入れ歯のメリット・デメリット

メリット

  • 費用が安い:奥歯1本であれば5,000円~14,000円程度で作製できます
  • 短期間で完成:通常2~4週間程度で装着できます
  • 修理や調整が容易:保険診療内で対応可能です
  • どこの歯科医院でも対応:一般的な治療法なので、全国どこでも作製できます

デメリット

  • 審美性が低い:金属のバネ(クラスプ)が見えることがあります
  • 違和感がある:プラスチック素材のため厚みがあり、装着感に違和感を覚えることがあります
  • 耐久性が劣る:素材の制限により、自費診療の入れ歯と比べて壊れやすい傾向があります
  • 味や温度を感じにくい:床の部分が厚いため、食事の楽しみが減少することがあります

自費診療の部分入れ歯の種類と特徴

自費診療では、患者様のニーズに合わせて様々な種類の部分入れ歯から選択できます。

ノンクラスプデンチャー

特徴

金属のバネ(クラスプ)を使用しない部分入れ歯で、歯茎に近い色の樹脂素材で作られています。30代や40代、50代の方で見た目を気にされる方に人気があります。

メリット

  • 金属が見えず、目立たない
  • 金属アレルギーの方でも使用できる
  • 軽くて装着感が良い

デメリット

  • 耐久性が金属床義歯より劣る(4~5年程度)
  • 修理が困難な場合がある
  • 使用年数とともに変色する可能性がある

金属床デンチャー

特徴

歯茎に接する床の部分が金属で作られている部分入れ歯です。チタンやコバルトクロム合金などが使用されます。

メリット

  • 薄く作製できるため、違和感が少ない
  • 食べ物の温度を感じやすく、食事を楽しめる
  • 耐久性が高く、長期間使用できる
  • 汚れがつきにくく、衛生的

デメリット

  • 費用が高額(15万円~30万円程度)
  • 修理に時間がかかる
  • 金属アレルギーのリスクがある(チタン製は低リスク)

マグネットデンチャー

特徴

磁石の力で固定する部分入れ歯です。残っている歯の根に磁性体を取り付け、入れ歯側に磁石を埋め込んで使用します。

メリット

  • 装着が簡単
  • 安定性が高く、しっかり固定される
  • 金属のクラスプが見えないため審美的

デメリット

  • 残っている歯の根が必要
  • MRI検査に影響する可能性がある
  • 費用が高額(15万円~25万円程度)

部分入れ歯以外の治療選択肢

部分入れ歯以外にもいくつかの治療方法があります。

ブリッジ

失った歯の両隣の歯を削り、連結した被せ物で橋渡しをする治療法です。

メリット

  • 固定式なので違和感が少ない
  • 天然歯に近い噛み心地
  • 保険適用の場合は費用が安い(約3万円~)

デメリット

  • 健康な歯を削る必要がある
  • 支える歯に負担がかかる
  • 清掃が難しく、虫歯や歯周病のリスクがある

インプラント

顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。

メリット

  • 天然歯とほぼ同じ機能性
  • 周囲の歯を削る必要がない
  • 顎の骨が痩せるのを防ぐ
  • 審美性が非常に高い

デメリット

  • 費用が高額(1本あたり30万円~50万円)
  • 外科手術が必要
  • 治療期間が長い(3~6ヶ月程度)
  • 全身疾患がある場合は適用できないことがある

治療方法の比較

項目 部分入れ歯 ブリッジ インプラント
費用 保険:5千円~1.4万円
自費:10万円~30万円
保険:約3万円
自費:15万円~30万円
30万円~50万円
治療期間 2~4週間 2~4週間 3~6ヶ月
周囲の歯への影響 バネをかける歯に負担 健康な歯を削る必要あり 影響なし
噛む力 天然歯の20~30% 天然歯の60~70% 天然歯の90%

関連記事:奥歯のインプラントの必要性とは?メリット・デメリットと費用を解説

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年代別の部分入れ歯選択のポイント

30代の部分入れ歯選び

30代で部分入れ歯が必要になると、「若いのに入れ歯は恥ずかしい」と感じる方も多いでしょう。この年代では、審美性を重視したノンクラスプデンチャーがおすすめです。

金属のバネが見えないため、人前で話したり笑ったりする際にも気にならず、社会生活を送る上でのストレスが軽減されます。費用は10万円~15万円程度かかりますが、見た目を気にされる方には価値のある投資といえます。

40代・50代の部分入れ歯選び

40代や50代になると、奥歯を複数本失う可能性も高くなります。この年代では、機能性と快適性のバランスを考えることが重要です。

奥歯1本であれば保険適用の入れ歯でも十分な場合がありますが、将来的に歯を失うリスクも考慮して、耐久性の高い金属床デンチャーを選択するのも良い選択です。

また、この年代は歯周病のリスクも高まるため、定期的なメンテナンスと口腔ケアが重要になります。

部分入れ歯の費用を抑える方法

部分入れ歯の費用を抑える方法

医療費控除の活用

部分入れ歯の費用は医療費控除の対象となります。自費診療であっても、年間の医療費が10万円を超えた場合(所得が200万円未満の場合は所得の5%)、確定申告をすることで税金の還付を受けられます。

領収書は必ず保管し、治療にかかった交通費なども含めて申告することで、実質的な負担を軽減できます。

デンタルローンの利用

自費診療の部分入れ歯は高額になるため、一括での支払いが難しい場合もあります。多くの歯科医院では、デンタルローンによる分割払いに対応しています。

月々の支払額を抑えることで、希望する治療を受けやすくなります。当院でも患者様のご予算に合わせた支払いプランをご提案していますので、お気軽にご相談ください。

関連記事:インプラント治療で利用可能なデンタルローンとは?メリット&注意点

保険適用と自費の組み合わせ

すぐに費用を準備できない場合は、まず保険適用の部分入れ歯を作製し、将来的に自費診療のものに作り替えるという選択肢もあります。段階的に治療を進めることで、経済的な負担を分散できます。

部分入れ歯を長持ちさせるためのケア

毎日のお手入れ

部分入れ歯を長く快適に使用するためには、適切なお手入れが欠かせません。

  • 食後は入れ歯を外して流水で洗浄する
  • 専用の入れ歯用ブラシで優しく磨く
  • 就寝時は入れ歯洗浄剤に浸ける
  • 歯磨き粉は研磨剤で傷がつくため使用しない

定期的な調整とメンテナンス

口の中の状態は時間とともに変化します。部分入れ歯を快適に使い続けるためには、3~6ヶ月に1度は歯科医院で定期検診を受け、必要に応じて調整してもらうことが大切です。

定期的なメンテナンスにより、入れ歯の寿命を延ばし、お口全体の健康を維持することができます。

まとめ

部分入れ歯の奥歯1本の費用は、保険適用で約5,000円から14,000円程度、自費診療では10万円から30万円程度が相場です。

保険の入れ歯で十分と感じる方もいれば、審美性や快適性を重視して自費診療を選択される方もいらっしゃいます。どちらが良いというわけではなく、患者様のニーズやライフスタイル、ご予算に合わせて選択することが重要です。

当院では、患者様一人ひとりのお口の状態やご希望をしっかりとお伺いし、最適な治療プランをご提案しています。ぜひお気軽にご相談ください。

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