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「インビザラインが浮いてる…?」その不安、専門家がズバリ解決!原因と対処法を優しく解説します。

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インビザラインで、理想の歯並びを目指しているあなた。毎日鏡を見るのが、ちょっとした楽しみになっているかもしれませんね。

でも、ある日ふと気づくんです。

「あれ…?マウスピースが歯から少し浮いてる…?」

その瞬間、心臓がドキッとして、頭の中に不安がよぎりますよね。

「これって失敗?」「計画通りに進んでないのかな…」「高いお金を払ったのに、どうしよう…」

その気持ち、痛いほどよくわかります。私もこれまで、何人もの患者さんから同じような相談を受けてきましたから。

でも、まず一息ついて、落ち着いてください。大丈夫ですよ。

結論から言ってしまうと、インビザラインのマウスピースが少し浮くのは、実は、ぜんぜん珍しいことじゃないんです。

むしろ、多くの方が治療中に一度は経験する「あるある」な出来事。大切なのは、その「浮き」が何を教えてくれているのか、そのサインを正しくキャッチして、冷静に対処すること。パニックになる必要なんて、これっぽっちもありません。

この記事では、私が10年間で出会ったたくさんの経験を元に、あなたのその不安を「なるほど!」という自信に変えてみせます。

さあ、一緒にその「浮き」の正体を探りにいきましょう!

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なぜ?あなたのインビザラインが浮く、よくある7つの理由

インビザラインのイメージ

マウスピースが浮く理由は、一つだけじゃないんです。あなたの普段のクセだったり、治療が次のステップに進む合図だったり…。原因探しって、なんだか探偵みたいでワクワクしませんか?あなたのケースはどれに当てはまるか、一緒に見ていきましょう。

1.【基本のキ】装着時間、1日20時間を下回っていませんか?

まずは、正直に胸に手を当ててみてほしいんですけど…ここ数日、マウスピースの装着時間って、ちゃんと20時間以上ありました?
「食事の時以外はつけてるよ!」って方も、意外と落とし穴があるんです。食後につい忘れてコーヒータイムを楽しんじゃったり、友達とのおしゃべりに夢中になったり…。そんな小さな「うっかり」が積み重なって、歯の動きが計画より少しだけ遅れちゃう。これが、新しいマウスピースとの間に「ズレ」、つまり「浮き」として現れる一番よくあるパターンなんです。
でも、これは失敗なんかじゃありません。「もうちょっとだけ、装着時間を長くしてほしいな」っていう、あなたの歯からの可愛いお願いみたいなものですよ。

2.【意外な盲点】「チューイー」を正しく、しっかり使えていますか?

「チューイー、使ってます!」って、元気よく答えてくれる方は多いんですよ。では、次の質問です。「どんな風に、どれくらい使っていますか?」指でパチっとはめて、おしまい!…になっていませんか?
マウスピースをつけたら、専用のチューイーをググッと噛み込む。特に浮きが気になる部分で、じんわり力をかけるのがポイントです。テレビを見ながらでも、本を読みながらでもいいので、5分くらい続けてみてください。この「最後の一押し」が、マウスピースと歯をピッタリ密着させてくれる、縁の下の力持ちなんです。

3.【交換したて現象】新しいマウスピースの“浮き”は、理想への「第一歩」

新しいマウスピースに替えたばかりの「浮き」は、実は「未来への招待状」みたいなものなんです。
だって、新しいマウスピースは「今の歯並び」じゃなくて、「数週間後の理想の歯並び」に合わせて作られていますからね。そのわずかな隙間こそが、これからあなたの歯が引っ越してくるための「引越し先」というわけです。たいていは2〜3日もすれば、歯がちゃんと動いてきて、ピッタリおさまります。だから、交換したての小さな浮きは「よしよし、順調だぞ」って、むしろ喜んでいいサインなんですよ。

4.【計画とのズレ】歯が、ちょっとだけマイペースに動いているのかも

ルールは全部守ってる。なのに、浮きがなかなか良くならない…。そんな時は、歯の動きが当初のシミュレーションと少しだけ違ってきているのかもしれません。人間の体って、本当に正直で、機械みたいに100%予測通りにはいかないもの。骨の硬さや歯の動きやすさも、人それぞれ個性がありますからね。
頬杖をつくクセや、寝ている間の歯ぎしりなんかが、影響していることもあります。でも、これもあなたのせいじゃありません。「ちょっとだけ、作戦を練り直そうか!」という、治療の軌道修正の合図です。すぐに歯医者さんに相談すれば、また正しいルートに戻れますから安心してください。

5.【物理的な問題】マウスピース自体が、変形したり壊れたりしていませんか?

毎日使うマウスピースは、とっても精密。でも、やっぱりデリケートなものでもあります。
熱いお茶をつけたまま飲んでしまったり、外す時にグイッと無理な力をかけたりすると、目には見えないくらい小さく変形しちゃうことがあるんです。浮いてるな、と感じたら、一度マウスピース自体をよーく観察してみてください。小さなヒビでも入っていたら、それが原因かもしれません。

6.【歯のカタチの問題】もともと、マウスピースが外れやすい歯の形ということも

これは少し専門的な話になりますが、歯の形によっては、もともとマウスピースがカチッとはまりにくいケースもあります。たとえば、前歯が少し丸っこい形をしていたり、奥歯の背が低かったりする場合ですね。
もちろん、そういう場合は「アタッチメント」という秘密兵器(歯につける小さな突起)で外れにくくするんですが、それでも特定の歯だけ浮きやすい、という方はいます。もし気になることがあれば、「私の歯の形って、外れやすいですか?」って、歯医者さんに気軽に聞いてみるのも良い手です。

7.【次のステージへ】治療計画の「作り直し」が必要なサインとしての“浮き”

インビザライン治療では、途中で歯の動きが計画とズレてきた場合に、もう一度歯型をとって、新しいマウスピースで計画を立て直す「リファインメント」というステップがあります。
何をしても「浮き」が改善しない時は、まさにこのリファインメントが必要だという、大切なサインかもしれません。
これは「失敗」じゃなくて、より完璧なゴールを目指すための「精密なチューニング」です。最高の笑顔のためには、途中で計画を見直す勇気も必要なんですよ。

【緊急度チェック】その“浮き”、家で様子見?病院に電話?

浮きの段階

原因がいろいろあるのはわかったけど、「じゃあ、私は今どうすればいいの?」って思いますよね。
ここで、あなた自身で判断できる、簡単なセルフチェックをしてみましょう。

  • 様子見でOKなケース
    マウスピースを交換してからまだ2〜3日で、浮いてる隙間が1mm未満(髪の毛1本分くらい)なら、まずは心配いりません。チューイーをしっかり使って、様子を見てみてください。
  • まず試してみてほしいこと
    浮きに気づいたら、まず「装着時間」と「チューイーの使い方」という基本に立ち返ってみましょう。この2つを徹底するだけで、驚くほど改善することって、本当に多いんです。
  • 歯医者さんに相談した方がいいケース
    交換から1週間以上たっても浮きが改善しなかったり、浮きと一緒に痛みを感じたりする場合は、一度プロの目でみてもらった方が安心です。気軽に電話してみてください。
  • 今すぐ電話すべき危険なサイン
    マウスピースにハッキリとヒビが入っていたり、強い痛みがあったりする場合は、迷わず使用を中止して、すぐに歯医者さんに連絡してくださいね。

“浮き”って、決して失敗じゃないんですよ

ここからは、ちょっとだけ僕の「本音」を話させてください。多くの人が「浮き=失敗」って怖がってしまうけど、10年以上、たくさんの患者さんの歯と向き合ってきた僕から言わせてもらうと、それは大きな誤解なんです。

アライナーが「設計図」で、あなたの歯がマジメな「職人さん」だとしたら、「浮き」は現場からの報告書みたいなもの。 トラブルじゃなくて、あなたの歯があなたに送っている、健気なメッセージなんです。

私たち歯医者がなぜ落ち着いていられるかというと、そのメッセージを受け取った時の「次の一手」を、ちゃんとカードとして持っているから。「なるほど、じゃあ次はこうしてみようか」って、次の作戦を立てるだけ。それは治療のプロセスの一部であって、決して後退じゃないんです。

最高の治療って、歯医者が一方的に進めるものじゃありません。あなたが主役で、あなたの歯がパートナー。そして私たちは、その二人を支えるサポーターです。「浮き」は、そのチームワークを再確認する、良いきっかけだと思いませんか?

もう浮かせない!治療の成功率をグッと上げる5つの「お守り」

5つの治療の習慣

最後に、これからの治療がもっとスムーズになる、プロだけが知ってる「お守り」みたいな習慣を5つ、こっそり教えちゃいますね。

  1. 交換初日の夜を「ゴールデンタイム」に!
    新しいマウスピースに変えるのは、夜寝る前がおすすめ。一番長く連続でつけていられるので、寝ている間に歯がグングン動いてくれます。
  2. 「ながらチューイー」をクセにする
    「15分も噛む時間なんてないよ〜」って方は、テレビを見ながら、スマホをいじりながらでOK。これを毎日のクセにしちゃえば、もう最強です。
  3. つけ外しの回数は、なるべく少なく、丁寧に
    だらだら間食をやめて、つけ外しの回数を減らすだけでも、マウスピースへの負担は軽くなります。外す時は、奥歯からゆっくり、優しく。
  4. 定期通院は、治療の「健康診断」
    面倒に感じるかもしれないけど、定期通院は治療の「健康診断」です。自分では気づけない小さな変化を、私たちプロが見つけ出す大切な機会なんです。
  5. 頬杖や食いしばり…無意識のクセに気づく
    頬杖をついたり、舌で歯を押したり。そんな無意識のクセが、歯の動きを邪魔してしまうことも。今日からちょっとだけ、自分のクセを意識してみてください。

【まとめ】インビザラインの「浮き」を味方につけて、最高の笑顔へ!

希望を表す

もう大丈夫。
今日の話で、マウスピースの「浮き」は、もう怖いものじゃなくて、あなたの歯との「コミュニケーション」なんだって、わかってもらえたんじゃないでしょうか。

ご紹介した5つの習慣は、その歯からのメッセージに、あなたから応えてあげる「思いやり」みたいなもの。

治療は、あなたと、あなたの歯と、私たち歯医者との三人四脚です。 「浮き」は、その連携を確かめるためのサイン。それを味方につければ、あなたの治療は必ずうまくいきます。

後悔のない、人生で最高の笑顔を手に入れるまで、あと少し。
もし、それでも不安になったら、いつでもこの記事を読み返しに来てください。そして、私たち専門家をどんどん頼ってください。ゴールまで、一緒に走りましょう!

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